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満月バーと持続しない怒りについて
ひさびさのブログです。

先日、スタジオイワトで開催されていた、なにかと話題のルポライターでイラストレーターの内澤旬子さんの展示と併せて開かれた「満月バー」に友人と出かけました。最近、夜の出歩きは自粛していたのですが、今回、旧友Kちゃんがちーままで接客するということで、これはぜひ。と、満月の夜だけ開かれるという幻バーへでかけたのでした。バーなので、バーがそこにあるという以外、とくになにもないんですけど...。それでも、ただ、お酒を飲んで、おしゃべりしているだけで、やたらと気分のいい夜でした。内澤さんは、細くてきれいで、金髪に染めてて、ちょっと宝塚のようでした。

写真は、展示されていた内澤さんのコレクションの本のひとつ。ほかにも、凝ったつくりの聖書など、なんだかすごいオーラが出ている本が多数で、内澤さんが挨拶でおっしゃっていた「わたしの業を洗い流そうと...」というのも、あながち冗談でもないような(展示されていたコレクション本はすべて販売されていた)。




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ちなみにこの日は雨で、満月の顔はおがめませんでした。次回の満月は何月何日でしょう...


ところで.....


最近、怒り顔の猿を描いてます。

なぜなら、それは、怒りって持続するのが難しいってふと思ったからです。

でも、怒らなくてはって思う自分がいます。

持続がむずかしいので、絵にその怒りを封じてみてはどうだろう。
代弁者のように、絵に語らせてみるというのは。

などと思ったのです。

実際には、怒りは哀しみの感情に移行しやすく。
怒りの表情をみても、どこか哀しみを覚えるのが不思議です。






それから、先日友人と行ったトーマス・デマンド展など、
いろいろ書きたいことはあるのですが、
また後日。
# by owanto | 2012-06-16 22:56 | 日々の瑣末
絵画の時間
絵は痕跡

わたしは苦しかったり楽しかったりしましたよ
という時間が
確実にのこされていれば
と思いながらすすむ

谷川俊太郎氏によれば
創造力とは
飽きる力
なのだそう




絵画の時間_c0033227_11372247.jpg

# by owanto | 2012-05-11 11:45 | 絵のこと周辺
worm現象
このところ、やけに小説を読んでいます。
だいたい、一冊読むと、ふえ〜。となるような重いものをときどき読むかんじだったのですが、ああそういえば図書館があったね。とやっと気がついたとでもいうように、がつがつ借りています。ただ、どうしても、図書館では今話題の本とかは、常に借りられていて、何年も前に話題になった本ばかりです。でも、もともと今話題のものを、なぜか避けがちの趣向があるので、今話題でなければならないということはないし、昔さけていた当時話題の本を、いま読むのも、まあおもしろいような、そうでもないような。

たとえばこの二週間に読んだ本。

『生きているだけで、愛』本谷有希子
『ぜつぼう』本谷有希子
『物語が、始まる』川上弘美
『風に舞い上がるビニールシート』森絵都
『卵の緒』瀬尾まいこ
『トリツカレ男』いしいしんじ
『処方箋』清水博子
『荒地の恋』ねじめ正一
『現代の詩人3 田村隆一』田村隆一

もっとあった気もするのですが、とりあえず、思い出せるのはこれだけ。
結論。内容にかかわらず、ぐいぐい読ませてくれるのが、わたしにとってのいい小説だ。
(いまのところは、時間がないので)

本谷有希子は、子供が「ドラえもん」を見ている間に一冊読めてしまうのでいいです(いいのかな)。
ブラックに笑ってまったくなんにも残らないのがおそろしいほど潔いです。

清水博子の本は、正直、きつかった。精神不安定を促すようなところがある。

昨日読んだ、ねじめ正一『荒地の恋』はよかった。
そういえば、ねじめ正一を読んだのは、はじめてだ。
メディアによく出るひとのものは、おもしろくないだろう。
という偏見をなんとなく持っているせいか、おもいのほかよかった。

詩人の田村隆一とその妻と、田村の親友である詩人北村太郎の三角関係を描いた実話に基づいた小説。
日々の生活のようすと、北村が道ならぬ恋に溺れていくさまのバランスがよく描かれている。なにがあっても、生きていくということは、日常をこなしていくこと。と、あらためて思わさられるし、どんなに非道な行動をおこそうと、日常を大切にしているひとのようすはどこかあいらしい。これは、理屈ではないのだろう。ねじめ正一が北村太郎をはじめとする、詩人たちにむけた敬意と愛情を終始感じた。
 
 




時々添えられている、北村太郎の詩のフレーズがよい。



 モノをほしがる物欲、のほかに
 ココロをほしがる心欲、までもっているから
 ヒトは怪物、なのだ

         「すてきな人生」北村太郎/詩文集『すてきな人生』所収 
 
 


北村太郎に関するエッセイ『珈琲とエクレアと詩人』橋口幸子著が港の人という出版社からでている。
それも、読もうと思っていたので、ちょうど、微熱のように、現代詩の世界をのぞいてみたい気持ちたかまる。


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# by owanto | 2012-05-07 11:17 | 本のこと周辺
バスに乗って海の見える美術館へ
ただ、実家にいたGWでしたが、横須賀が近いので、横須賀美術館へ。
馬堀海岸駅からバスで海岸沿いを10分ほど。ひさびさの海〜〜。横須賀美術館の目の前は城ヶ崎の海がひろがる。房総ー、太平洋ー!
ふらりと出かけたので、ビーサンを持っていかなかったことちょっと後悔。キャンプしているひともたくさんいて、もうすっかり夏ですねえ。

バスに乗って海の見える美術館へ_c0033227_11435950.jpg




何の下調べもしてなかったのですが、大好きな国吉康雄展をやっていて、興奮。
子供のためのプログラムもあって、一緒にたのしんだ。
国吉康雄の絵はとても日本的な色彩で、アメリカの荒涼と孤独を描き出す。
不思議な世界をたっぷり堪能した。
これは、はじめて見た、鯉のぼりの絵。こういう絵もあるんだ。

バスに乗って海の見える美術館へ_c0033227_11474420.jpg




毎回入れ替えられる常設展のなかでは、山口薫の「水と畑と残雪」に釘付けになった。
もっとたくさん見たいな。
# by owanto | 2012-05-06 11:56
FEMMINART REVUE
フェミナートレヴューというイタリアのサイトがなぜか、わたしのことをとりあげてくださいました。でも、イタリア語なんで、わかりません.....。


イタリアといえば、従兄弟が彫刻家として、ミラノに在住しています。画集などもでています。わたしもついでに、イタリアと縁があるといいけど....どうでしょうか.....

KAZUMASA MIZOKAMI
このひと、従兄弟です。

無断転載...


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# by owanto | 2012-05-03 00:00 | 絵のこと周辺